[結論]
家計については給料が減って、節約しないといけない状況を景気のいい時、悪い時も続けていくこと。生活水準は常に抑えておく。
投資・資産運用については、基本的には長期目線で、数種類の銘柄やファンドに定期的に少しずつ買っていくスタイルで。よく中身を見てから買うこと。
自分が買うタイミングを自由に決めたい人はこの格言を覚えておこう。
「皆が投資について恐怖を感じているときに買い、皆がとても投資について楽観的すぎる時に売る」
景気の悪い真っ只中で皆が怖がって売っているとき(この時株などは割安水準にあることが多い)に買って、周りの人が浮ついて完全に油断して投資をもっとしていこうと思って買っているとき(この時は株などが割高水準にあることが多い)に、売ろうということ。これこそ投資妙味に尽きるだろう。
①景気がよくなるとはどういうこと?
基本的なこととして、企業が提供するモノやサービスが販売好調で売り上げも利益も増えて、それが、従業員の給料に反映して、家計の所得も増え、消費に回るようになる。(節約が緩み、小遣いも上がりやすいだろう。)
すると、物価が少しづつ上がり始め、さらに企業の売りあげと利益にさらに反映。さらに物価が上がる。そうなると、景気が過熱状態になり、それをコントロールするため、中央銀行(日本なら日本銀行)が政策金利を上げて、いわゆるインフレを抑える。これが落ち着くまで続けられる。
すると、各種金利が上昇する(預金金利、住宅ローン金利など)そこから少しづつ、ピークアウトして、景気後退に向かう。
②景気が悪くなるとはどういうこと?
①の後から、少しづつ売り上げが減り始め、利益も減る。(一通り購買意欲が 実際に買われることにより、消化できたり、使えるお金も少しづつ減ってきたりして、使うのを控えるようになる)
すると、企業は生産量を減らしたり、コストを抑える方向へ向かう。人件費カットされ、失業者も少しづつ増え、給料も少しづつ影響が出てくる。
消費も減り、貯蓄に回るようになり、物価も下がり始め、家計の節約も厳しくなる。すると、企業の業績も悪くなり、株価も下がってくる。
日銀は「このままではまずい」と政策金利を引き下げて、景気がよくなるように、下支えしていく。いわゆる金融緩和だ。
そして①のはじめの状態に戻る。このサイクルを繰り返していく。
③家計はどんな対応すればいい?
わかりやすく言うと、どんな状況になっても、変更する必要がないような家計を作りあげておくということ。
さらに言うと、できる限り、無駄のない家計にしておくことだ。景気がいい時に、生活水準を上げていると、それが習慣化して、景気が悪くなって、節約しないといけない時に、なかなかやめられず、改善させるのに苦労することになる。
逆に、無駄のない家計にしておくと、景気が悪くなった時に景気がいい時にも節約していたことにより、苦労せずに対応できる。
④投資・資産運用についてはどう対応する?
基本的には、長期目線で複数のファンドや銘柄の保有(始めは2~3つほど)を推奨する。
それは、長期目線だとそのファンドや銘柄が成長期待があることが前提ですが、少々値が下がっても、定期的に一定額または一定の量を買う。
自由に買っていきたい人は、好きなタイミングで好きな金額、好きな量を買っていけばよい。保有を続けていく中で、値が上がったり下がったりするわけだが、それぞれ理由があるはずなのでファンドなら月次レポートやファンドの中にある投資銘柄の組み入れ比率上位の5つくらいでもよいので、調べてみよう。
銘柄についてはネット証券会社サイトの銘柄ごとのニュースページなどがあるので見て確認してもいい。日経電子版でもいいし、株式関連の情報サイトもあるので探してみるとよいでしょう。自分にとって使いやすいもの、気に入ったサイトがあれば、登録しておくとよいでしょう。
それを調べていく中で、各銘柄などの業績悪化、不祥事(粉飾決算や犯罪などの信頼回復にしばらく時間のかかりそうな、上がるまでにかなりの時間を要するようなニュース)などなら株なら、いったん売っておき、様子見て買い戻してもいいだろう。回復の可能性を感じないなら、別の成長期待が持てる銘柄に投資した方がいいこともある。その方が資金効率もよい。
投資信託のファンドを持っているなら、そのファンドの銘柄組み入れ比率が出ていると思うが、その上位5位までの銘柄をチェックしておこう。下がり続けているなら、よくチェックしてダメそうなら、別のファンドにした方がいいかも。運用しているものがあっても、一応いい銘柄やいいファンドがないかチェックはしていこう。急に探そうとしても、もうすでに上がりすぎていて、間に合わなかったなんてこともありうるからだ。
⑤まとめ
景気は3年、5年、10年などのスパンで何らかの景気上昇、景気後退、大きめのショックなどが起こったりしている。家計に関しては、何があっても動じないような家計を作っておくことだ。
投資や資産運用については、臨機応変に動けるような体制を作っておくことだ。慌てずになおかつスピーディーに動ける体制づくりをしていこう。