[結論]
上司と部下、しっかりコミュニケーションが取れている企業は伸びる。いい人材も進んで入ってきてくれるのだ。
①以前から日本は・・
高度経済成長期から、トップダウンの体制がずっと続いて部下はその指示に従って、働き続けるだけという形だった。
そのため、部下は少しでも自分に対して、いい評価をしてもらうため、上司には気に入ってもらえるように、ご機嫌を取ったりして必ずしも正当な評価とは言えないようなシステムが、出来上がっていった。今からはとても考えられないが、不平等な不公平な理不尽ともいえる状況だった。
そのため、評価が低くなり、基本給の低いままの状態が続くと、生活もままならないので、なんとか手取りを増やす手段を考えるようになる。また、男性と女性の間のでも不平等が生じていた。
増やす手段としては、生産性とか効率性を度外視した超勤による手当を得る事が多かった。もちろん、時間外労働せざるを得ない状況や職種も時々はあったと思うが、毎日のようにそんな状況が続くことがあるんだろうか?
②そんな日本も
少しずつ世界の方に目を向けるようになり、もともと日本が世界をリードしていた分野も外国勢に奪われるようになり、通用する分野が少なくなっていった。
さらに、世界からは、日本の企業に対して、生産性が低い、効率も悪いというような評価をされるようになった。世界企業ブランドランキングでも日本企は、数えるほどしかトップ100に入れない状況にある。
そんな中、①にあげたような状況のままではいけないと気づいたようで、「働き方改革」「生産性アップ」「効率性アップ」「DX化」などが大きなテーマになっている。
本来、上司の役割というのは、自分の受け持つ部署などの成績を向上させる、または、部下のレベルアップ向上のための指導、業務も少しでも効率よく、少しでも多くこなせるようにかつ、コストも抑えるよう努める。それが本来の仕事だろう。
しかし、超勤が当たり前で、その手当が、大きな収入源にしている従業員がいる企業は、上司自体もそういった思考で、同じように超勤が当たり前になっている。というか、上司が先に帰らないため、部下が先に帰るわけにはいかない、という雰囲気があった。
そのあたりも、最近では企業のイメージとしては、マイナスで、「変わらなきゃいけない」とか「いい人材が集まらない」と企業は動き出したようだ。
今までは、ある上司の評価をさらにその上の上司が評価していたが、人事評価も少しずつ変えてきているようだ。例えば、「360度評価」がある。
これは、自分(対象者)を中心にして、ともに一緒に仕事をしている周りの上司や同僚に評価してもらうというものだ。
対象者への配慮として、よかった点と悪かった点の両方を記入するようにしてもらうようにしているようだ。特に、管理したり、チームをまとめたりすような立場にある人を対象にしているケースが多い。
③当然と言えば当然
これまでは、上司が一方的に部下に自分の考えを押し付けるような状況の中で、部下という立場にある人たちは、言いたいことがあっても言えずに我慢していた状況だった。
上司がすべてを分かっているとは限らないので、部下の声や気づいたこと、伝えたいことを聞いて、受けとめることが大事だと気づき、制度を変える企業が出てきているのだ。
会社が同じだけど、気持ちがバラバラだと業績に現れる。同じ会社内でも、仕事内容は違えど、気持ちや考え方は、1つにまとまっているべきだろう。
上司は、上司で部下からの評価に腹を立てて、不当な扱いをするようなことはあってはならない。むしろ、伝えてくれたことに感謝するべきだろう。
「コミュニケーション」が取れている企業は業績も伸びている。世界的にも評価が高まる。そして、そういった評価は、外にも伝わり、「いい人材」がすすんで入ってきてくれるのだ。