はじめに
家計管理をする人は「世間がどのくらいの生活費をかけて、やりくりしているのか?」と周りの状況も気になるでしょう。これを一応頭に入れておかないと自分たちが、どの水準にあるのか、今のポジションが分からない‼
よくわかります。そうですよね!自分の家庭がどのレベルにあるか知らないと、お金をかけすぎてるのか、逆に少なく済んでいるのかが見えないですよね。
私もそう思いました。
ですが、
気を付けないといけないことがあります。それは・・・
後で挙げる数字が結果として、出ているだけでそれが必ずしも正しいとは限らないということです。時々、この数字を真に受けて振り回されてしまい、ボロボロになる方もおられます。
私はこれまでFPの資格を取って得た知識を生かしながら、家計管理をしてきました。もちろん失敗もしたこともあります!ですが、反省し工夫をして、年に100万円の貯蓄をできるようになりました。そこでいくつか気付いたことがありました。それを記事に書いています。
その記事の中では「これだけはみておこう」というタイトルですが、それをどう捉えたらいいかをお伝えしています。この記事を読めば「家計の管理を落ち着いてできる」ようになります。統計なので、信ぴょう性は高いのですが、この数字に振り回されることなく冷静に家計管理をする、立て直すことに取り組めるように、基本的な考え方を理解していただけるように解説していきます。本気で家計管理をしたい、改善をしたいと思っているなら、最後まで読んでみてください。
家計調査2023年 発表されました!
家計調査2023 年次 | ||||||
費目/世帯人数 | 1人 | 2人 | 3人 | 4人 | 5人 | 6人 |
消費支出計 | 167621 | 264238 | 312567 | 323324 | 341973 | 337264 |
食料 | 42049 | 72399 | 85557 | 90712 | 101806 | 110532 |
住居 | 23799 | 19038 | 20120 | 15208 | 12549 | 7989 |
水道光熱費 | 13045 | 21619 | 25082 | 25655 | 27100 | 35360 |
家具家事用品 | 5760 | 11187 | 13448 | 12327 | 13915 | 13188 |
衣類靴 | 4447 | 7190 | 9705 | 12592 | 12579 | 12919 |
保険医療 | 7367 | 15641 | 14834 | 13065 | 11346 | 13636 |
交通通信 | 21654 | 36472 | 48596 | 46226 | 54140 | 44607 |
教育 | 2 | 368 | 11199 | 26979 | 30339 | 22768 |
教養娯楽 | 18794 | 26250 | 28526 | 32503 | 34276 | 32923 |
その他 | 30704 | 54074 | 55500 | 48057 | 43923 | 43342 |
家計調査(家計収支編)2023年次調査結果(総務省統計局)を加工して作成 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&cycle=7&year=20230&month=0&toukei=00200561&tstat=000000330001&tclass1=000000330001&tclass2=000000330019&tclass3=000000330020&result_back=1&tclass4val=0&stat_infid=000040140573 |
*ここでの住居費は家賃ではなく権利金や契約手付金のようなものなどのようです
部屋数╲世帯人数 | 1人 | 2人 | 3人 | 4人 | 5人 | 6人 |
部屋数・平均家賃 | 1R52015円 | 2R59634円 | 2R59634円 | 3R68285円 | 3R68285円 | 4R80000円 |
*部屋数別の家賃は、全国賃貸管理ビジネス協会が調査した「全国平均家賃による間取り別賃料の推移」より抜粋・一部加工
*上記の表を参考にしてみてください。家計調査の住居の数字をこの表の数字に置き換えて検討ください。また、お住まいの地域によって多少差があります。
これらをみてみると、実収入の面では、前年比 実質(インフレなどに影響を除く)はー6% 名目ではー2.4%
消費支出は、前年比 実質-2.4%、名目+1.3%
この数字だけでは何を示しているのかわかりにくいですよね。端的に言うと、
ご存じのとおり、今インフレが急速に進んでいます。物価上昇が続いているわけです。しかし、肝心の収入(給与)は上昇はしていますが、物価上昇を補うほどの上昇にはつながっていない、結果的に家計を圧迫している状態が続いているということなのです。気つけるべきことは、人それぞれ収入が違い、格差やばらつきがあり、一概にこの数字が正しいと思い込むことはやめましょう。
この結果を見た時、私は驚きました。というのは、思ったより、高い数字だったからです。格差が大きいんだなとすぐに思いましたが、私を含め、多くの方は一般的な収入の層におられると思いますが、「そうなんだ」という程度にとどめておくくらいでいいです!
ほかにも気を付けるべき数字
ほかにも気を付けるべき、数字があります。それは「家計の黄金比」と言われるものです。収入に対して各費目○○%以内に抑えましょうという目安のことです。世界的に有名な家計の黄金比としては、米国上院議員のエリザベス・ウォーレン氏が著書「ALL Your Worth: The Ultimate Lifetime MoneyPlan」の中で書いた、
50(NEEDS生活必需品):30(WANTS娯楽関係):20(SAVING貯蓄)
という比率があります。収入を100として各費目をこの範囲内で収めるのが理想ですよというものです。
国内でも、著名で経験豊富なFPの方々がそれぞれ、黄金比を紹介しています。検索して見比べてもらえばわかりますが、少しずつ各費目にまわすべき比率は違います。FPの方が蓄積されてきたデータや情報なども考慮して示していたりするため、違いが出て当然です。
つまり、「一つの目安として参考にするのはいいけど、その数字に縛られるのはやめましょう」ということ。時々、「絶対この数字になるようにしないといけない」と頑張る方がおられますが、実際は、その通りにできることはまれだと思っておくべきでしょう。ただ、家計を改善させていくうえで結果的には、その数字に近くなっていることは、よくあります。それは「金額ベースでみて、改善したあと、比率に直してみるとそうなった」という意味です。
まとめ
家計調査とか家計の黄金比の数字を上げていきましたが、真に受けないように。調査をお願いした世帯が年収高めの可能性もゼロではないと思っています。どんな統計が出たとしても「それはどんな人を対象にしているのか」など根本から見つめなおせるように、習慣づけしていきましょう。結果だけでなく、そこまでの過程もみようと意識してみるようにしましょう。